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平均分子量の測定法と有効範囲についてまとめました
高分子化合物の研究や特性評価には、平均分子量の測定が欠かせません。分子量は高分子の機能や物性に深く関わり、正確な測定が必要です。平均分子量の測定法は「絶対測定法」と「相対測定法」に分けられ、それぞれに有効な分子量範囲が異なります。ここで... -
【臨界半径】ガラスの核形成と自由エネルギーについて解説!
ガラスとは、冷却しても結晶化せず、固体でありながら液体のような無秩序な原子配列を保つ物質です。しかし、ガラスの製造過程で結晶が形成されることもあり、これが製造の難しさや性質に大きな影響を与えます。 そのため、ガラスの製造やその性質の理解に... -
チョクラルスキー法とベルヌーイ法を解説!!
結晶成長は、半導体や光学材料など、今では多くの産業で重要な技術ですよね。 今回は、代表的な結晶成長技術であるチョクラルスキー法(Czochralski法)とベルヌーイ法(Verneuil法)について、それぞれの特徴やプロセス、用途などを解説します! 1. チョ... -
平衡距離r0と安定性指標S0の意味と導出方法を解説!【分子や原子間の相互作用】
分子や原子間の相互作用は、単純なクーロン力だけでなく、補正ポテンシャルも加味することでより精緻にモデル化することができます。 以下では、このクーロン力と補正ポテンシャルの間での平衡距離 ( r0 ) と、平衡点における安定性指標 ( S0 ) について解... -
共晶と包晶の違いをわかりやすく解説!
共晶反応と包晶反応の違いについて解説 金属や合金、セラミックスなどの製造過程で重要な「相変態」には、異なる構造を生み出すいくつかの種類が存在します。その中でも「共晶反応」と「包晶反応」は、固体材料が冷却される際に起こる代表的な相変態です。... -
格子振動とフォノンについて分かりやすく解説
格子振動とフォノンとは?結晶の世界の振動子 物質をミクロな視点で見ると、私たちが普段見ている固体は、規則正しく並んだ原子の集まりでできています。この原子たちは、じっとしているわけではなく、まるでミクロな振動子のように絶えず振動しています。... -
リン脂質について詳しくまとめました
リン脂質とは? リン脂質は、糖脂質やコレステロールと共に生体の脂質膜を構成するものです。 この記事ではリン脂質に絞って解説していきます。 リン脂質は二分子膜を形成 リン脂質の特徴として、水と仲が良い親水部と、仲が悪い疎水部の2つからなり、そ... -
ラジカル重合におけるモノマーの相対的な反応性まとめ
ラジカル重合におけるモノマーの相対的な反応性をまとめたので参考にしてください。 反応性を大きい順に並べると ラジカル重合におけるモノマーの反応性を大きい順に並べると、 スチレン>ブタジエン>MMA>アクリロニトリル>塩化ビニル>ビニルエーテル ... -
AIBNがBPOより開始剤効率が低い理由を解説【かご効果】
ラジカル重合で用いる開始剤の中には、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)に代表されるアゾ化合物や、BPO(過酸化ベンゾイル)に代表される有機過酸化物系などがありますが、一般的にアゾ化合物は有機過酸化物よりも開始剤効率が低いです。 今回はこの理... -
重縮合で高分子量のポリマーを合成する条件
高分子化学の世界では、いかにしてモノマーから高分子量のポリマーを合成するかがとても重要ですが、今回は重縮合で高分子量のポリマーを合成する条件について書いていきます。 条件(全部で4つ) 平衡 まずは平衡についてです。 重縮合では、縮合をする...