高分子化学– tag –
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高分子が溶けにくい理由はエントロピーにある
「高分子の溶解度は小さい」というのは高校の時に習う話ですが、その理由を知っている人は少ないと思います。 この記事では、高分子が溶けにくい理由をフローリー・ハギンズモデルを用いて解説します。 高分子が溶けにくい理由 溶けやすさとギブス自由エネ... -
高分子の両末端間距離と回転半径をそれぞれ解説!!
両末端間距離 両末端間距離は通常、ベクトル量として表され、高分子鎖の両端(開始点と終点)の距離を指します。 このため、直鎖の高分子のときしか考えることは出来ません。 \(\large{\mathbf{R} = \sum_{i=1}^{n} \mathbf{r}_i}\) ここで、 \(\mathbf{r}... -
高分子の特徴をまとめました
高分子(ポリマー)は、分子量や構造によって大きく性質が変化する物質群であり、多くの産業分野で利用されています。本記事では、高分子の一般的な特徴を解説した後、特に透明性について詳しく説明します。 高分子の特徴 分子量による性質の変化 高分子の... -
複合材料のヤング率の式の導出方法を解説!!
本記事では、複合材料のヤング率の求め方や影響因子について解説します。 1. 複合材料のヤング率の計算方法 複合材料のヤング率は、主に材料の配置(並列モデル・直列モデル)によって異なります。 基本的に2つのモデルのみを扱うので、以下で紹介する2... -
非摂動状態と良溶媒状態の違いとは?
高分子溶液の性質を考える際、非摂動状態と良溶媒状態は重要な概念です。これらの状態は、高分子鎖が溶媒中でどのように振る舞うかを決定します。 本記事では、非摂動状態と良溶媒状態の違いについて、具体的な物理的特徴やそれぞれの状態における高分子の... -
平均分子量の測定法と有効範囲についてまとめました
高分子化合物の研究や特性評価には、平均分子量の測定が欠かせません。分子量は高分子の機能や物性に深く関わり、正確な測定が必要です。平均分子量の測定法は「絶対測定法」と「相対測定法」に分けられ、それぞれに有効な分子量範囲が異なります。ここで... -
ラジカル重合におけるモノマーの相対的な反応性まとめ
ラジカル重合におけるモノマーの相対的な反応性をまとめたので参考にしてください。 反応性を大きい順に並べると ラジカル重合におけるモノマーの反応性を大きい順に並べると、 スチレン>ブタジエン>MMA>アクリロニトリル>塩化ビニル>ビニルエーテル ... -
AIBNがBPOより開始剤効率が低い理由を解説【かご効果】
ラジカル重合で用いる開始剤の中には、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)に代表されるアゾ化合物や、BPO(過酸化ベンゾイル)に代表される有機過酸化物系などがありますが、一般的にアゾ化合物は有機過酸化物よりも開始剤効率が低いです。 今回はこの理... -
重縮合で高分子量のポリマーを合成する条件
高分子化学の世界では、いかにしてモノマーから高分子量のポリマーを合成するかがとても重要ですが、今回は重縮合で高分子量のポリマーを合成する条件について書いていきます。 条件(全部で4つ) 平衡 まずは平衡についてです。 重縮合では、縮合をする... -
天井温度とは?【高分子化学】
この記事では、高分子の重合が進まなくなる温度である、天井温度を解説していきます。 天井温度の概要 高分子を重合させるとき、単分子が重合してポリマーを生成する反応と同時に、ポリマーがほどけて単分子に戻る向きの反応も存在します。(その反応を解...
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