2025年– date –
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高校化学(発展)
【化学の難問】ハロゲンはなぜ「電子吸引基」なのに「オルト・パラ配向性」なのか?
「ニトロ基(電子吸引基)はメタ配向性」「フェノール(電子供与基)はオルト・パラ配向性」。前回の記事でこのルールを完璧に理解した人が、必ずぶつかる壁があります。 それがハロゲン(-Cl, -Br, -I)です。 ハロゲンは電気陰性度が大きいから、電子を... -
高校化学(発展)
【オルト・パラ or メタ】ベンゼンの配向性はなぜこうなる?「電子の動き」で完全理解!
高校化学では「フェノールはオルト・パラ配向性」「ニトロ基はメタ配向性」と覚えますが、その理由はあまり説明されませんよね。 実はこれ、「反応の途中でできる『中間体』がどれだけ安定か」で全て決まるのです。 大学レベルの有機化学の視点を使って、... -
高校化学(発展)
【有機化学】酢酸などのカルボン酸はなぜ酸性?理由を解説!!
お酢に含まれる酢酸や、柑橘類に含まれるクエン酸。これらはすべて「カルボン酸」と呼ばれる有機化合物の仲間です。 名前の通り、これらは「酸性」で、水溶液中で電離して水素イオン(H⁺)を放出します。 でも、ちょっと不思議に思いませんか? 同じように... -
高校化学(発展)
【有機化学】超共役とは?わかりやすく解説!!
有機化学を学んでいると、カルボカチオンやラジカルの安定性を議論する場面で必ず登場する言葉があります。それが「超共役(Hyperconjugation)」です。 「共役」は二重結合と単結合が交互に並ぶやつでしょ?じゃあ「超」共役って何? 教科書の説明を読ん... -
大学化学
【有機化学】反応機構を曲がった矢印で書く方法を徹底解説!
有機化学を学ぶ大学生にとって、「反応機構」の理解は最大の壁の一つです。教科書に書かれている複雑な生成物を見て、「なぜこの結合が切れて、ここに新しい結合ができるの?」と頭を抱えた経験はあるでしょう。 その「なぜ」を説明する言語こそが、「曲が... -
大学化学
【有機化学】共鳴構造式の意味・書き方を解説!【例題付き】
有機化学を勉強していると必ず登場する概念が「共鳴(resonance)」。教科書には複数の構造式が並んで “↔” で結ばれているけれど、「結局どれが本物なの?」「どうやって書けばいいの?」と疑問に思ったことはありませんか? この記事では、共鳴構... -
大学化学
数平均分子量と重量平均分子量の違いについて解説!
「ポリスチレンの分子量は?」と聞かれたら皆さんは何と答えるでしょうか? 「時と場合による」が答えですよね。 それもそのはずで、高分子は分子量が決まっておらず、集団のなかの一つ一つの高分子が違う分子量を持つことが特徴です。そのため、分子量を... -
大学化学
反応温度が1℃変わると反応速度はどれくらい変わる?アレニウス式で計算
「温度を上げると、化学反応が速くなる」ということは、なんとなく知っているかもしれません。 では、たった 1℃温度が変わっただけで、反応速度はどれくらい変化するのでしょうか? 実は、この疑問に答える強力なツールが、化学反応速度論の基本中の基本で... -
大学化学
CPLとは?円偏光発光の仕組み・測定方法・応用をやさしく解説
「3Dディスプレイ」や「偽造防止インク」、あるいは「植物のストレス検知」。これら最先端技術の鍵を握る現象として、CPL(円偏光発光)がいま注目を集めています。 少し難しそうな名前ですが、原理は「光の回転」という非常にシンプルなものです。 今回は... -
大学化学
未来の材料「機能性高分子」の世界:スマホも、医療も、宇宙も変える新素材
「高分子(ポリマー)」と聞くと、あなたは何を思い浮かべますか? 多くの人が「レジ袋」や「ペットボトル」のような、安価で大量生産される「プラスチック」をイメージするかもしれません。もちろんそれらも高分子の重要な一面ですが、それは高分子の世界...