大学化学– category –
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放物線則とは?【不均一系での固体生成】
放物線則とは、拡散に支配される成長プロセスにおいて、時間に対して成長厚さが放物線的(\(x∝tx \propto \sqrt{t}\))に増加することを示す経験則のことです。特に、高温酸化や固体中の拡散反応においてよく観察されます。 1. 放物線則の基本式 放物線則... -
核形成に伴う自由エネルギーの変化について解説!!【過冷却も】
相転移や結晶成長の初期段階では、新しい相(固相や液相など)の核が形成されます。このとき、系の自由エネルギーは体積エネルギーの減少と表面エネルギーの増加の影響を受けます。 これを表すのが、核形成に伴うギブス自由エネルギーの変化(ΔG)であり、... -
固溶体とクレーガービンクの表記法について解説
この記事では、固溶体をクレーガービンクの表記法で表すことについて解説します。 クレーガービンクの表記法がよくわからないという方は、以下の記事を一度見てみて下さい。 例①:ZrO2にCaOを添加したとき まず、ZrO2にCaOを添加したときを考えてみます。 ... -
クレーガービンクの表記法について詳しく解説!
クレーガービンクの表記法(Kräger-Vink notation)は、固体中の欠陥を表現するための記法です。 主に固体物理学や無機化学、材料科学などで使用され、結晶中の格子欠陥(空孔やドーパント原子など)を記述するのに使われます! クレーガービンクの表記法... -
非摂動状態と良溶媒状態の違いとは?
高分子溶液の性質を考える際、非摂動状態と良溶媒状態は重要な概念です。これらの状態は、高分子鎖が溶媒中でどのように振る舞うかを決定します。 本記事では、非摂動状態と良溶媒状態の違いについて、具体的な物理的特徴やそれぞれの状態における高分子の... -
ルイス酸・ルイス塩基の基礎知識と具体例を徹底解説!
ルイス酸とルイス塩基の概念は、化学における酸・塩基の定義の1つで、一番広く使える定義です。 この記事では、ルイス酸・塩基の定義、特徴、具体例、そしてブレンステッド・ローリーの酸・塩基との違いについてわかりやすく解説していきます! 1. ルイス... -
エントロピーとエンタルピーの違いを分かりやすく解説
化学や物理の分野でよく耳にする「エントロピー」と「エンタルピー」。初めて学ぶ方にはこれらの概念が難しく感じるかもしれません。しかし、それぞれの基本的な意味や役割を理解すれば、意外とシンプルです! エントロピーとエンタルピーを分かりやすく理... -
マイケル付加についてどこよりも詳しく解説!
Michael付加反応(マイケル付加反応)は、有機化学で広く知られる反応の一つで、エノラートなどの求核種がα,β-不飽和カルボニル化合物(Michaelアクセプター)に付加する反応です。 本記事では、Michael付加反応の仕組みや応用例、そして条件について詳し... -
3-ケト酸の脱炭酸反応の理由と反応機構を解説!
3-ケト酸はその構造により、特定の条件下で自発的に脱炭酸反応を起こしやすい性質を持っています。 本記事では、3-ケト酸がなぜ容易に脱炭酸を起こすのか、その理由と具体的な反応機構について解説します。 3-ケト酸とは? 3-ケト酸は、化学構造上、カルボ... -
炭酸は水触媒がないと分解して水と二酸化炭素にならない!【反応機構も】
実は、炭酸は水触媒がないと分解して水と二酸化炭素にならないって知ってましたか? 炭酸は普通は1分子の水と1分子の二酸化炭素に分解しやすい不安定な化学種とみなされますよね。 でも、水が全く存在しない条件下に限っては、炭酸は完璧に安定で単離可能...